FP相談事例

インデックスファンドは絶対・・・なのかっ⁉

こんにちは、
ファイナンシャルプランナー(FP)の増田です。

今回は、「投資信託のインデックスファンド」について見ていきたいと思います。

はじめて投資信託を買うとき、「何を買えばよいのか?」 迷いますよね。

よく雑誌やネットなどでは、「値動きがわかりやすいインデックスファンドを選ぶべき!」「コストが安いインデックスファンドを選ぶべき!」などと言われています。しかし、インデックスファンドであっても、必ず儲かるというわけではありません。リスクが高いとされるアクティブファンドでも、うまく使えば高い運用成績を残すことも可能です。それぞれの特徴を理解して、投資を行いましょう。

・市場全体が下がればインデックスファンドの価格も下がってしまう。
・市場が成長を続ける保障はなく、一度下がったらなかなか上がらないこともある。
・投資の目的によってはアクティブ型も有効。インデックスファンドと使い分ける。

アクティブファンドと比べれば「勝ちやすい」といわれる

投資信託は、運用する仕組みによって「アクティブファンド」「インデックスファンド」の2種類に分けることができます。

投資する銘柄をプロが厳選したアクティブファンドよりも、株価指数などへの連動を目指し、幅広い銘柄へ機械的に分散投資するインデックスファンドの方が、運用成績は良い傾向があるといわれています。投資信託評価会社モーニングスターの分析でも、日本株の投資信託のうち、日経平均株価を上回る運用成績を残したアクティブファンドはわずか23%程度だったというデータもあります。単純に勝率だけを比べればインデックスファンドに分があるといえるでしょう。

こうした現象が生まれる理由は、インデックスファンドが市場全体と同じ値動きを目標にしているという特徴があるからです。投資対象を広く分散させているため、数十銘柄程度に絞るアクティブファンドと比べて、値動きが小さい傾向があります。さらに、インデックスファンドは信託報酬(投資信託の保有中に支払う手数料)の水準が低く、信託報酬が比較的高いアクティブファンドよりも高い運用成績を出しやすいといわれています。

「必ず儲かる」は間違い。市場動向によって下落の可能性も

インデックスファンドは、個別銘柄やアクティブファンドと比べたら価格の上下が比較的少なく、初心者の投資デビューに最適です。しかし「インデックスファンド=安心」という思い込みは危険です。
日経平均株価に連動するインデックスファンドであれば、日経平均が下がれば投資信託の価格も下がります。このように、市場全体で株式や不動産などの価格が下がる状況になれば、インデックスファンドもそれに連動し、元本割れする状況も起こり得ます。

これに対して、アクティブファンドは市場の銘柄を広く網羅していないため、市場全体が値下がりしていても、組み入れ銘柄次第では価格が上がることもあります不況下でも価格が上がる銘柄だけを組み込むことは、インデックスファンドには不可能です。

このようにアクティブファンドだからこそ発揮できるパフォーマンスもあるため、一概にインデックスファンドのほうが優秀とは言い切れません。

そもそも「成長を続ける」という保証はない

これまでの市場の動きを見れば、たとえばアメリカの株価指数は長期的に成長を続けてきました。しかし、株価が上昇を続けたのはあくまでこれまでの実績であり、今後も上がり続ける保証はありません。最近では日経平均が約30年ぶりに3万円を突破したことが記憶に新しいところですが、それでもバブル期の1989年に記録した最高値はまだ更新していません。

「インデックスファンドであれば確実に安定成長する」と思い込んでいると、株価が急落した場面に対応できなくなってしまいます。金融商品はつねに価格が上下するものです。そして、市場によっては一度記録した高値から暴落したあと、価格が何十年も戻らないこともありえます。

まとめ

投資の目的によってはアクティブ型も有効

長期の運用になれば、当然コストももちろん大切ですし、重要性は増します。しかし、私自身は、インデックスファンドかアクティブファンドかではなく、どちらも必要と考えています。

インデックスファンドはコストが安いです。しかし、値動きが比較的小さいかわりに大きな成長は期待しづらいので、時間をかけて複利のメリットを得ることを狙って長期運用するのが適しています。

一方で、アクティブファンドの場合は、景気が悪いことでの影響は同様に避けられませんが、そのダメージを軽微にする努力が払われます。景気の影響を受けにくい銘柄に入れ替えたり、現金の比率を引き上げたり、さまざまな工夫が行なわれます。

投資信託は目的による使い分けが有効です。

インデックスファンドかアクティブファンドかどちらか一つに決めてしまうのでなく、目的に合わせてうまく組み合わせられれば、投資の幅が広がっていきます。

迷った際は、我々のようなアドバイザーにご相談を!

執筆者:ファイナンシャルプランナー・K-増田

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