FP相談事例

あなたのNISA口座、放置状態になっていませんか?

こんにちは、ファイナンシャルプランナー(FP)の福永涼子です。

FP福永
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日々、オンラインおよび対面にて、主に20代~50代の方々のお金のご相談をお受けしています。
この『FP相談事例』のページでは、実際にあったご相談を紹介していきますので、参考にしていただければ嬉しく思います。

「たしか、銀行窓口で勧められてNISA口座を作ったような記憶があるけれど、一度も使ったことがない。」

「数年前にNISA口座を作って、一度だけ投資信託を購入したけれど、その後は使ったことがない。」

日々のお客様からのご相談の中で、NISAについてこのような発言をお聞きすることが、少なくありません。

「あ、自分もそうだ・・・」
と思われたあなた。

もったいないですよ~!!

ぜひ、早めのアクションを。

そもそもNISAって何のこと?


NISA(少額投資非課税制度)とは、2014年1月からスタートした個人の投資家のための税制優遇制度です。

株式や投資信託などに投資をして、その結果、利益を得たり配当を受け取った場合、本来であれば20%(2037年末までは20.315%)の税金がかかりますが、NISA口座内で投資した金融商品から得られる利益には税金がかかりませんよ、という制度です。

※NISAに関する詳細はこちら(当サイト運営会社FPオフィス「あしたば」の記事)
そもそも「NISA(一般NISA)」って何?

日本人の預貯金に偏った金融資産を少しでも投資運用に移して経済成長を促すためと、個人の金融資産そのものを増強させる後押しをすることも兼ねての制度導入と言われています。

少額投資非課税制度には、
・つみたてNISA(2018年からスタート)
・ジュニアNISA(2016年からスタート、2023年に終了)
もあります。

※つみたてNISAに関する詳細はこちら(当サイト運営会社FPオフィス「あしたば」の記事)
そもそも「つみたてNISA」って何?
※ジュニアNISAに関する詳細はこちら(当サイト運営会社FPオフィス「あしたば」の記事)
ジュニアNISAって何?

変更を加えながらの制度普及


2014年1月に始まったNISAですが、制度スタート後もいくつかの内容変更を経て、今のカタチになっています。

●NISA開設後4年間は金融機関の変更不可 一定条件のもとで変更可能に(2015年~)
●非課税限度額が年間100万円  年間120万円に拡大(2016年~)
●NISAは2023年に終了 新NISAとして一部内容が変わり2028年まで継続

NISAがスタートしてから7年余り。

国としても、より多くの方が活用しやすくなるよう、そして個人の資産形成に寄与できるよう、変更を加えながら運営してきたこともうかがえます。

この間、つみたてNISAやジュニアNISAの制度も追加されました。

ですが、果たして国民は、上手にこの制度を活用できているのでしょうか?

「NISAを使っていない」「一度だけ使った」というケースが意外と多いのはなぜ?

「たしか、銀行窓口で勧められてNISA口座を作ったような記憶があるけれど、一度も使ったことがない。」

「数年前にNISA口座を作って、一度だけ投資信託を購入したけれど、その後は使ったことがない。」

冒頭でも触れましたが、ご相談を受けるお客様の中で、このような発言をされる方が少なくないのが実状です。

ではなぜ、NISA口座を保有しているのに使っていないのか?

お客様に、詳しくヒアリングしてみたところ、以下のような回答が聞かれました。

お客様の声

●住宅ローンの借換え相談の際に、「NISA口座を開設されたら、金利優遇できます」と言われて作った。

●「今、NISA口座を開設すると、期間限定キャッシュバックキャンペーン中です。」と聞いて、とりあえず作ってみた。

●定期預金の満期手続きに行った際、運用を勧められて、NISA口座を作って投資信託を購入。何年も損失が出たままだったのでイヤになって解約して、その後は使っていない。

(※他にも様々な理由の方がいらっしゃいますが、ここでは気になった事例の一部を取り上げています)

どうやら、NISA本来の目的が、どこかに行ってしまっているようですが・・・

それはなぜなのでしょうか?

金融機関による顧客の囲い込み競争


NISAの制度導入当初(2014年)1年間は「NISA開設後4年間は金融機関の変更は不可」という決まりがありました(現在は、一定条件のもとで可能となっています)。

なので、各金融機関(証券会社・銀行)は、自社でNISA口座を開設してもらえば一定期間(開設後4年間)は他の金融機関に顧客を奪われることがなくなるため、制度スタート直後は特に、NISA口座の激しい顧客獲得競争が行われていました。

NISA口座を開設すること自体に何らかのメリット(各種キャンペーンや他の金融サービスとの紐づけ優遇など)をつけ、すぐに運用スタートしないまでも顧客のNISA口座だけは獲得したいという動きがあったのは否めません。

これは顧客本位なのか否か?という議論は、ここではひとまず置いておきますが、

NISA口座開設の目的が、本来あるべき制度活用とは違うところにあったケースが少なからず存在したとすると、活用せずに放置している方々がいる理由のひとつとも考えられますね。

制度の正しい理解と自分に合った使い方を


また、一度だけNISAを活用してその後はまったく使っていないという方々は、NISAの制度について正しく理解されていたでしょうか?

もし十分な理解ができていないまま活用し、結果としてメリットを感じられなかったために、とりあえずその後は使わず放置しているとすれば、これはとても勿体ないことかもしれません。

もちろん、窓口となった金融機関の担当者の説明や対応が不十分だったという背景も、十分考えられます。

ですが、どこを相談窓口として選び、説明を受け、自分に合った使い方をアドバイス&実践サポートしてもらうかは、みなさんご自身で決められることでもあります。

NISAが放置状態になっている方々!
今一度、将来のために有効活用を確認してみませんか?

終わりに


いかがでしたでしょうか?

今回の記事は、NISA口座を保有していながら上手く活用できていない方にメッセージが届けば!と思いながら書かせていただきました。

世の中にはNISAの他にも、資産づくりのために活用できる様々な制度や手段がありますが、それぞれのライフステージや家族構成、収入状況等によって、最適な使い方や優先順位も異なります。

自分に合った使い方ができるかどうかによっても、将来、少なからず差が出てくるでしょう。

では、どんな方法が自分にとって良いのか?

おそらくご自身で調べて解決するには、なかなかの時間とエネルギーを要すると思われます。

少しでも悩まれたら、ぜひ。
お金の専門家である私たちFPの利用もご検討ください。

目からウロコな話も、きっと聞いていただけるのではないかと😊

「お金の相談は、なんとなく敷居が高いな・・・。緊張してしまうな・・・。」
と感じられる方もいらっしゃると思いますが、

実際は、
「何から相談していいのか分からないのだけれど、お金について不安。」という方が意外と多くいらっしゃいます。

そのようなご不安も、ひとつずつ紐解いていきながら、より良いプランを一緒に考え、
先々までしっかりとサポートを続けていくことが、私たちFPの役割です。

どうぞお気軽に、私たちのオンラインサービスをご利用ください。

執筆者:ファイナンシャルプランナー・福永 涼子

2001年にFP資格を取得し、FP仲間と共に子供の金銭教育を推進。その後、銀行での運用相談業務を経て現職に至る。自身の経験もふまえた「働く女性やママの視点」での、お金に関するアドバイス&サポートには定評がある。年間約250件の個別相談を実施。

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